QNAP TS-419PにSubversionをインストールしてみた

QNAP TS-419Pを購入後、
ずっとファイルサーバーとしてのみ使用していて、
宝の持ち腐れ状態になっていたので、
この高価な箱を有効活用するためにも、
バージョン管理システムのSubversionをインストールしてみました。
前提条件:
・ファームウェアバージョン: 3.5.0 Build 0816T
・QPKGのOptware(IPKG)がインストール済み
まずは、こちらのサイトを参考に以下のようにSubversionをインストールする。
ipkgでSubversionをインストールする。
# ipkg update
# ipkg install svn
環境変数PATHに'/opt/bin'と'/opt/sbin'を追加する。
# export PATH=$PATH:/opt/bin:/opt/sbin
これでsubversionのインストール完了。
次はリポジトリを作成する。
リポジトリを作成するパスは任意であるが、
今回は、共有フォルダQsubversionを作成して、
その配下にrepos_testというリポジトリを作成する。
# mkdir /share/Qsubversion/svn
# mkdir /share/Qsubversion/svn/repos_test
# svnadmin create /share/*/svn/repos_test
リポジトリの作成が完了すると、
repos_testディレクトリ配下に、
Subversion関連のファイルが作成されているので、
conf/passwdファイルを編集して、
Subversionにログインするための、
任意のユーザとパスワードを登録する。
# cd /share/Qsubversion/svn/repos_test/conf
# vi passwd
ユーザ'test'、パスワード'test'で登録する。
[users]
test = test
また、svnserve.confファイルを編集し、
passwdファイルを有効にする。
# vi svnserve.conf
コメントアウトされている以下の行を有効にする。
[general]
anon-access = read
auth-access = write
password-db = passwd
ひとまず、基本的な設定はこれで完了である。
テストで3690ポートでSubversionを立ち上げてみる。
# svnserve -d --listen-port=3690
netstatで3690ポートが開放されている確認する。
# netstat -a | grep 3690
tcp 0 0 *:3690 *:* LISTEN
TortoiseSVNでもリポジトリにアクセスしてみたが、
問題なく接続することができた。
これで、Subversionを使用できるようになったが、
さすがに毎回リモート接続で、Subversionを立ち上げるのは面倒なので、
こちらのサイトを参考に、システム起動時に自動的に起動するように設定する。
QNAP TS-419Pでシステム起動時に何かを起動させたい場合は、
autorun.shを編集する必要がある。
autorun.shは普段マウントされていない領域に存在するので、
まず、その領域を任意のディレクトリにマウントする。
今回は、/tmp/configにマウントする。
# mount -t ext2 /dev/mtdblock5 /tmp/config
autorun.shを編集する。
(存在しなければ、新規作成する。)
# vi /tmp/config/autorun.sh
(sleep 60; /opt/bin/svnserve -d --listen-port=3690 ) &
参考にしたサイトではsleep 10;となっていたが、
TS-419Pでは起動に時間がかかるようだったので、
sleep 60;とした。
(sleep 30;でも試してみたがダメだった。)
また、新規作成の場合は、
autorun.shに実行権限を付加する。
# chmod +x /tmp/config/autorun.sh
マウントした領域を開放する。
# umount /tmp/config
これで、自動起動の設定は完了である。
QNAP TS-419Pを再起動させて、Subversionが起動することを確認し、
すべての作業が完了である。
TS-419PでのSubversionのインストールは
特にひっかかることなく、スムーズにすることができた。